【厚生労働省】乳幼児の突然死を防ぐ3つのポイントを周知
2016/11/09
ニュースのポイント
- 11月は乳幼児突然死症候群(SIDS)対策強化月間
- 年間100名ほどの乳幼児が乳幼児突然死症候群(SIDS)で死亡している
- あお向け寝、母乳、禁煙が発症率の低下のポイント
乳幼児突然死症候群(SIDS:Sudden Infant Death Syndrome)は、12月以降の冬季に発症する傾向が高いことから、厚生労働省では11月を対策強化月間として、乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防について普及啓発を呼びかけている。乳幼児突然死症候群(SIDS)は「それまでの健康状態および既往歴からその死亡が予測できず、しかも死亡状況調査および解剖検査によってもその原因が同定されない、原則として1歳未満の児に突然の死をもたらした症候群」と定義され、窒息事故などとは異なる。生後2~6カ月に多く、まれに1歳以上でも発症することがある。
まだ乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防方法は確立していないものの、下記3点を守ることで発症率が下がるというデータがあり、管理栄養士・栄養士が乳幼児の家族や保育関係者と接する際には周知しておきたい。
(1)1歳になるまでは、寝かせる時はあおむけに寝かせる
(2)できるだけ母乳で育てる
(3)妊娠中および出産後に、保護者など周囲の人はたばこをやめる
日本での乳幼児突然死症候群(SIDS)の発症頻度はおおよそ出生6,000~7,000人に1人(推定)。平成27年度には96名の乳幼児が亡くなっており、乳児期の死亡原因の第3位となっている。厚生労働省では、乳幼児突然死症候群(SIDS)予防のための普及啓発用ポスターとリーフレットを用意しており、ホームページからダウンロードできるので活用したい。また、乳幼児突然死症候群(SIDS)ガイドライン(第2版)が発表されており、虐待や窒息事故などの外因死と鑑別するために必要に応じて保護者に対して解剖を受けることを勧めている。