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スペイン栄養士会による、ICUに入院した重症患者に対する食事と栄養の推奨事項について

 スペイン栄養士会が取りまとめた「Food and nutritional recommendations for COVID-19 critically ill patients admitted to the ICU(ICUに入院したCOVID-19重症患者に対する食事と栄養の推奨事項)」について、欧州栄養士協会連盟(EFAD:The European Federation of the Associations of Dietitians)Webサイトにて公表された資料を翻訳してご紹介します。
※本文内、( )内の数字は文献資料番号です。該当文献はスペイン栄養士会資料のP.21~22を参照ください。

■スペイン栄養士会資料(Recomendaciones de alimentación y nutrición para la población española ante la crisis sanitaria del COVID-19. )
■欧州栄養士協会連盟(Covid-19 Information on Nutritional Support)
■欧州栄養士協会連盟(Covid-19 Information on Nutritional Support:Critical care - nutritional support while body fights infection)
■欧州栄養士協会連盟Webサイトに掲載された資料(Food and nutritional recommendations for COVID-19 critically ill patients admitted to the ICU)



質問に答えるために、すべての直接的な情報源(COVID-19の評価)と、間接的な情報源(SARSやMERSの評価)を精査しています。 風邪への影響を評価するエビデンスは考慮されていません。

【1】
COVID-19患者に対する包括的な治療の主要な手段の1つとして、栄養サポートが必要です(13)。

【2】
重症患者に対して、ガイドラインによっては、NUTRICスコア(31,32)栄養評価を勧めているものもありますが、ESPNガイドラインは、このスコアに基づく栄養不良のリスクを設定するのではなく、ICUに48時間以上入院した後に栄養不良のリスクを設定することを推奨しています。現在、ほとんどのガイドラインは、これらの患者の栄養リスクを早期に評価し、栄養サポートの目標を設定することを推奨しています。

【3】
WHOはICU入院後24〜48時間以内に経腸栄養を開始することを推奨していますが、コクランレビューによると、エビデンスレベルが低いため、早期経腸栄養(48時間以内)が、後期経腸栄養(48時間後)と比較して、30日以内の死亡率、食物不耐症、消化器合併症、または肺炎のリスクに影響を与えるかどうかは明確に確立できていません (34)。ESPENは、これらに代わって、ICU入院後 48時間後に栄養療法の導入を考慮すべきであると提唱しています(33)。

【4】
監視すべき指標は、主にエネルギー、たんぱく質、体液のバランスの維持です。(13)間接的なエビデンスによると、経口食対経腸栄養または非経口栄養が一般的に推奨されており、疾患の重症度に応じて、20〜30 kcal /kg/ 日 の補給が推奨されています(13)。コクランレビューによると、低エネルギー栄養サポートが、死亡率(ICU入院中または 入院30日後の)やICU や入院期間において、有益なアプローチかどうかは明らかではありません(35)。ほとんどのガイドラインでは、たんぱく質の必要量は1.2〜2.0 g /kg/日が適切であると考えられています。重症患者はたんぱく質の異化作用増加よる筋萎縮を呈し、生存および予後に影響を与えます(13)。

【5】
入院した被験者の特性(70 歳以上の患者、意識の喪失、口腔ケア不良、腹臥位、胃食道逆流)のため、気管異物混入及び気道保護の損失リスクを考慮しなければなりません(13)。

【6】
COVID-19患者数名が微生物ディスバイオシス(腸内フローラの異常)を呈していたため、プレバイオティクスまたはプロバイオティクス(ある種の菌株を含む食品サプリメントに含まれる)の使用により細菌の転移による二次感染を防ぐことができる可能性があります(30)。

【7】
コクランレビューの間接的なエビデンスは、重篤な患者が免疫システムを高めるためにセレンを補給すべきかどうかについては不確実性があることを示唆しています(36)。

【8】
コクランレビューの間接的なエビデンスは、グルタミンサプリメントが感染率及び機械的補助呼吸の使用時間を減少させるという中等レベルのエビデンスがあることを示唆しています。重症者の入院期間を減少させるという低いレベルのエビデンスがあることを示しています。
しかし、死亡率またはICU入院期間には、ほとんど影響がないようです。重篤な副作用のリスクに対する効果は不正確でした(37)。

Q1:ICUでCOVID-19 患者のウイルスと戦うのに役立つ栄養素や化合物はありますか?
A:COVID-19対策として、「欧州食品安全機関」(EFSA)が免疫システムの正常な機能を向上すると認めている栄養素(銅、葉酸、鉄、セレン、ビタミンA、ビタミンB12、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンD、亜鉛;https://ec.europa.eu/food/safety/labelling_nutrition/claims/register/public /) の摂取を強化することは考えられないでしょう。したがって、COVID-19対策として、これらの使用は推奨されるべきではありません。この目的のために、それらを消費することは推奨されません。この結論はコロナウイルス対策としての食事療法の介入に関する評論を慎重に精査した上でも(34)、更にSARS、MERSとCOVID-19に関する評論によっても評価されています。(35)。 他の栄養素またはフェルラ酸、リポ酸、スピルリン、N-アセチルシステイン、グルコサミン、β-グルカン、またはエルダーベリーを含む栄養食品といわれている化合物使用の有効性は評価されていません。この結論はコロナウイルス対策の可能性に関する評論を慎重に精査した上でも評価されています(25)。

Q2: ハーブの摂取はICUでCOVID-19 患者のウイルスと戦う助けになりますか?
コロナウイルスとの闘いを助ける有効性を保証するとされるハーブを摂取することは推奨されません。2012年コクランレビューでは、SARSの間接的なエビデンスを挙げて、伝統的な中国医学のハーブの使用は、死亡率の面でこの病理に改善をもたらさなかった(27)と結論付けており、他の有益な効果(症状の改善)の可能性はエビデンスレベルが低いため疑問視されています。

■スペイン栄養士会資料(Recomendaciones de alimentación y nutrición para la población española ante la crisis sanitaria del COVID-19. )
■欧州栄養士協会連盟(Covid-19 Information on Nutritional Support)
■欧州栄養士協会連盟(Covid-19 Information on Nutritional Support:Critical care - nutritional support while body fights infection)
■欧州栄養士協会連盟Webサイトに掲載された資料(Food and nutritional recommendations for COVID-19 critically ill patients admitted to the ICU)

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