【文部科学省】学校給食の"今"を公表「学校給食実施状況等調査」
2017/03/01
ニュースのポイント
- 文部科学省が学校給食の実施状況、給食関係職員の配置状況を発表
- 栄養教諭制度創設10年で、栄養教諭は5,428人に
- 米飯給食はほぼ100%の学校で実施され、週当たりの実施回数は3、4回
学校給食実施状況調査、学校給食費調査、および米飯給食実施状況調査は、学校給食の現状と課題を把握し、その改善と充実を目的に全国の国公私立の小学校、中学校(中等教育学校前期課程を含む)、特定支援学校、夜間定時制高等学校で行われている。平成27年度の調査結果の概要が文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課から公表された。
上記の国公私立学校において、学校給食を実施している学校は全国で30,769校であり、実施率は94.9%。完全給食の割合は小学校で98.5%、中学校で82.6%、特別支援学校で88.0%、夜間定時制高等学校で59.1%となっている。完全給食ではない学校では、補食給食やミルク給食が提供されている。また、国公私立学校等において、栄養教諭および学校栄養職員数は12,074人で、うち栄養教諭は5,428人。栄養教諭制度は平成17年4月より始まり、各学校において栄養教諭を中心に食に関する指導が進められている。当初の平成17年度は北海道、福井県、大阪府、高知県のみで計34人だった栄養教諭は、平成20年度にはすべての都道府県に配置されるようになり1,897人に、平成26年度以降は5,000人を超え年々増加している。一方、学校給食調理員数は50,529人で、うち常勤職員が56.9%、非常勤職員が43.1%の割合となっている。
公立学校で保護者が負担する学校給食費の月額は、小学校低学年で4,286円、中学年で4,306円、高学年で4,310円、中学校で4,921円という結果に。全国で進められている米飯給食については、完全給食を実施している学校のほぼ100%で米飯が週1回以上提供されていることがわかった。なお、米飯給食の1週間当たりの実施回数は3.4回で、前年と同数だった。
朝食をとらない子どもや、肥満・偏食・食物アレルギーなどの課題を抱えている子どもが増えており、子どもたちが生涯にわたって健康に生活できるように、栄養教諭が学校給食を通して健全な食習慣を身に付けさせることはもちろん、個別に対応したり、保護者や担任、他の教員などと連携したりして、指導および支援の充実が求められている。
文部科学省