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会長からのメッセージ

人びとの生命と健康を支えるために、

管理栄養士・栄養士の現代的使命と日本栄養士会の役割。

人々の命、健康、そして幸せを支える栄養を目指して

 人間は、パンダのようにササの葉だけでは生きていけません。特定の食品だけでは、全ての栄養素を必要量だけ確保することができないからです。私たちは、いろいろな食物を組み合わせて、必要な栄養素を取る雑食性を選択してきました。雑食をしたから、何度もの飢餓を乗り越え、地球のあらゆるところに生存でき、それぞれの環境に適応しながら、進化できたのです。
 しかし、この方法には、一つの課題があります。それは、種々の食品の中から、適正に選択できる知恵と能力を身に着けることです。このことを科学的に解明し、その方法を教えてくれたのが栄養学です。

 管理栄養士・栄養士は、その研究成果を社会に実践、応用する専門職で、「栄養の指導」を通して、人びとの栄養・食事・健康に貢献します。つまり、管理栄養士・栄養士は、科学的エビデンスに基づいて、多様な栄養問題を評価(栄養アセスメント)、判定(栄養診断)し、その結果に基づいて適切な解決法(栄養計画)を立案し、実行できるように支援するのです。また、経過を観察(モニタリング)しながら、修正を図り課題の解決に当たります。

 栄養学が導入される以前、日本人の食事は質素で、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルの欠乏症に悩まされました。乳児死亡率は高く、発育、成長は悪く、免疫力の低下により結核等の感染症が多く、日本人は短命な国民でした。しかし、その後の栄養改善により、栄養不足の問題は解決されましたが、過食や食事の欧米化、運動不足により肥満や生活習慣病が増大しました。近年、若年女子を中心にやせや貧血が、さらに、傷病者や高齢者に新たな低栄養障害が増加しつつあります。「食べ過ぎ(過剰栄養)」と「食べられない(低栄養)」状態が混在する「栄養不良の二重負荷」の課題に直面しています。
 日本栄養士会は、このような多様化する栄養問題に取り組み、皆さまの期待に応えるように、専門職としてのスキルを向上し、栄養や健康に関わる情報提供と環境整備などに取り組みます。

 栄養学が導入された明治維新から数えて2018年で150年、栄養という言葉が一般化し始めて100年です。
 2021年には「東京栄養サミット2021」が日本政府により開催され、2022年には「第8回アジア栄養士会議」および「第22回国際栄養学会議」、2つの大きな栄養に関する国際会議が日本国内で開催されました。日本栄養士会はこれらの会議で約束した「栄養の力で人々を健康に、幸せにする」の実現を目指し、管理栄養士・栄養士の力で国内外での栄養改善の取り組みを推進していきます。

公益社団法人 日本栄養士会 代表理事会長 中村 丁次

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